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健康福祉政策情報No.96
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トピックス
コロナ禍における公衆衛生看護学実習での技術教育
山口 忍 綾部 明江 中島富志子 斉藤 瑛梨
(茨城県立医療大学保健医療学部看護学科公衆衛生看護学)
1.コロナ禍でよぎった東日本大震災の記憶
令和2年の年明けに武漢で第一号のCOVID-19(以下,コロナ)患者が現れ,コロナウイルス感染はわが国でも次第に拡がっていきました.拡がる規模はアジアにとどまらず世界的な規模になり,2月には渡航の禁止が少しずつ始まり,来年度の授業に影響が出るという思いがよぎりました.その時,真っ先に浮かんだ言葉は,「東日本大震災の時の実習はどうしたか」でした.一切実習ができなくなることは地震も感染症も同じで,これは“災害”なんだと危機感を実感した時に,文部科学省・厚生労働省から令和2年2月28日付「新型コロナウイルス感染症の発生に伴う医療関係職種等の各学校,養成所及び養成施設の運営対応について」の事務連絡通知が届きました.そこには,学生の就学に不利益が生じることがないように適切に対応してほしいこと,そして一縷の望みをつないだのは「……実習施設等の代替が困難である場合,実情を踏まえ実習に替えて演習または学内実習等を実施することにより,必要な知識及び技能を修得することとして差し支えないこと」という一文でした.
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