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健康福祉政策情報No.111
トピックス
旧優生保護法最高裁違憲判決
全面解決に向けて
三石麻友美(公益社団法人やどかりの里)
違憲判決を下した最高裁
優生保護法(1948年~1996年)が障害などを理由に不妊手術を強制した優生保護法を憲法違反とし,国に損害賠償を求めた旧優生保護法被害裁判.7月3日,最高裁判所は,「特定の個人に対して生殖能力の喪失という重大な犠牲を求める点において,個人の尊厳と人格の尊重の精神に反する」と,立法時点で違憲だったとして国に賠償を命じる判決を下した.
また,不法行為から20年が過ぎると賠償請求権がなくなるという「除斥期間」については,「著しく正義・公平の理念に反し,到底容認することはできない」とし,国の除斥期間を求める主張は「信義則に反し,または権利の濫用として許されない」と退けた.
2018年から全国12地裁,39人が訴えを起こした被害裁判.最高裁判所は,高等裁判所で勝訴した札幌,仙台,東京,大阪の4件について国に賠償を命じる判決を下し,原告が勝訴.一方,仙台の裁判は,原告の訴えを退けた2審判決を取り消し,仙台高等裁判所での審理やり直しを命じた.原告全面勝訴となった.
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