〒337-0026
さいたま市見沼区染谷1177-4
電話:(直通)048-688-8223 FAX:048-680-1894
※リサイクルショップを閉店し、製作作業をやどかり情報館に移転・統合しました.
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2024年度事業計画
・事業:就労継続支援B型
・定員:20人 現員26人
①事業について
店舗部門では,地域の中の「もったいない」思いをつなぐことを意識した店舗運営,製作部門では,商品の品質向上,技術アップに取り組む.イベントでの販売に頼らず,関係企業や団体のオンラインや店頭での販売,受注生産に力を入れ,売上向上を目指す.また,延べ利用者数の減少,今後の事業展開に必要な人員体制等の課題もあり,移転等視野に入れ検討を進める.
②労働を支える
メンバーの働く場と機会を保障しつつ,現状に合わせた事業の方向性について検討する.また,地域交流を含むイベント出店や軽作業の請負等には法人内の労働支援事業所等と連携し取り組む.
ミーティングなど話し合いやレクリエーションの機会を持ちながら,一緒に働く仲間同士の交流を深め,思いを出し合う機会も大切にしていく.
③その他
埼玉県障害者アートネットワーク(TAMAP ±0)に参加し,アート活動を行う団体と情報交換しながら,関係機関との交流を深め,商品力向上に取り組む.
2023年度事業報告
定員20人.新規利用者3人.退所者3人(他事業所利用2人,入院1人).登録者25人.
COVID-19感染拡大した2020年度以降,数年ぶりに新規利用者を迎え,すてあーずに異動してきた職員も含め,皆で協力しながら,売上向上に取り組んだ1年であった.
埼玉県障害者アートネットワークに参加し,アート活動を行う団体と情報交換しながら,交流を深めた.
1)事業について
店舗部門では,年々寄付品の提供が減り,寄付品の選別,値付けなどの作業が減少している.一方で,地元企業から請け負う軽作業量は安定しており,店舗部門の多くのメンバーは,接客以外の時間は軽作業に取り組んだ.比較的高齢の常連客が中心で,世間話で盛り上がる.お客様の来店状況をみながら,声をかけて健康状態の話をしたり,お客様自ら近況を報告したりと,すてあーずならではのお客様とのやりとりがある.すてあーずで購入した毛糸で,マフラーなどを編んでは寄付してくれるお客様もいたり,お客様との距離の近さはすてあーずの特徴の1つである.
製作部門では,商品の品質向上,技術アップに取り組んだ.製品販売のイベントは,7月と12月の駅構内開催のセルプバザールに力を入れ,製作を進めた.2023年度は吉祥寺で福祉施設の商品のセレクトショップを運営するマジェルカからの発注が重なり,ステンドグラス製品を中心に製作に追われることもあった.
さいたま市による障害福祉サービス事業所の商品を販売するネットショップ「サデコMONOがたり」でのアップサイクルでは,2023年度に引き続き,さいたまクリテリウムの宣伝用懸垂幕や消防服を使ったアップサイクル製品の開発・販売に取り組んだ.その実績をもとに,企業のユニフォームのアップサイクル企画にお声掛けいただき,現在ポーチづくりの準備を進めている.関係機関や他事業所とのつながりを大切にし,技術アップや品質向上に取り組んできたことが,新たな仕事につながっている.
2)労働を支える
新規利用者のうち,車椅子を利用する人を受け入れた.作業スペースが狭いため,これまでは車椅子利用のメンバーの受け入れは難しかった.しかし,利用者数の減少や体調の不安定さなどから欠席者が多いこともあり,作業スペースの確保が可能となった.四肢の麻痺に応じた作業の調整と,ピアサポーターの伴走を得ながら,積極的に作業に参加している.
革やステンドグラスなど,新たな作業に挑戦するメンバーも増えた.ものづくりは,技術習得に時間が必要である.うまくいかず,1からやり直すこともあるが,繰り返し作業する中で,自信をもって製作に臨めるようになる人もいる.メンバーからは「育休の職員や退所したメンバーの穴を埋めるべく,自分もできることを増やしてすてあーずに貢献したい」「自分の作った商品が売れることが嬉しい」という心強い声が寄せられている.時間がかかっても作業を習得できること,それを支え合う仲間の存在や環境がメンバーのやりがいや自信を育んでいる.
また,情勢の共有だけでなく,売り上げ目標の達成度や運営状況の確認などを行うミーティングを行った.厳しい状況の中,皆で考え,対策や対応について意見を出し合った.ミーティングと合わせて,暑気払いやお疲れ様会などを企画し,交流を深める機会としてのレクリエーションも開催した.
売上目標は達成したが,利用者数の減少や材料費,光熱水費など必要経費の高騰,人員不足など厳しい運営状況は続いている.メンバーが安心して働ける状況を整え事業運営を安定させるため,移転や事業の整理など具体的に取り組んでいくことが課題である.